Q 介護保険報酬の指定基準のなかで、職員の「常勤換算」という用語があります。具体的にどのようなことなのでしょうか
A 介護報酬の算定にかかる職員の人数をカウントするとき、この常勤換算方法という用語がでてきます。具体的に左記2事例をもとに計算したいと思います。なお、就業規則内において常勤の職員は、週37.5時間、1日7.5時間、週5日勤務すると仮定します。
事例1:
・常勤職員5名の場合
→ 5名×7.5時間/日×5日勤務/週÷37.5時間(就業規則)=5名(常勤換算数)
事例2:
・非常勤職員2名、1日7.5時間、4日勤務/週勤務の場合
→ 2×7.5×4÷37.5時間(就業規則)=1.6名(常勤換算)
以上です。
1職員が常勤換算1を超えることはありません。非常勤職員が常勤職員なみに残業をおこなっても、超えている時間は常勤換算には含みません。
少ないケースかと思いますが、常勤職員の週あたりの労働時間が32時間を下回る場合、32時間で除すこととなっています。
兼務職員の場合は、具体的なそれぞれの部署での時間を業務量に対して突合せをおこない、決めておいたほうが良いでしょう。その上で、それぞれの部署での常勤換算を計算する必要があります。辞令や雇用契約書の中においても、兼務職員であること、その具体的な業務内容を明記しておく必要があるでしょう。
余談ですが、現場内で、人が足りない、大変、などという状況に対して、人員不足を原因とする場合があるかもしれません。しかしながら、この常勤換算数を現場内でも把握し具体的なケアにかかるサービス提供量とつきあわせておかなければ、適切な人員配置や役割分担、勤務表の作成などを行うことはできないということになりそうです。
もしも、この周辺の研修やセミナー等の開催希望がございましたら、お申し出ください。
株式会社 フレマジェイク
代表取締役 社会保険労務士 栗田 淳二
常勤換算算定シート